第45章 君の名誉は俺が守る

宮本陽叶は伏し目がちに、彼女の手元に視線を落とした。

そこで初めて、福田祐衣は気づいた。自分の指の関節がいつの間にか擦り切れ、血が滲んでいることに。

恐らく先ほど、必死にドアを叩いた時にやったのだろう。

祐衣は上の空で血を拭おうとした。

宮本陽叶は救急箱を持って戻ると、彼女が血を拭き終わるのを見計らって手を取り、薬を塗り始めた。

「み、宮本社長! 自分でやります!」

祐衣は咄嗟に拒否したが、宮本陽叶はそれを軽く制した。「両手が震えているのに、どうやって薬を塗るつもりだ?」

なおも困惑の表情を浮かべる祐衣を見て、宮本陽叶は傷口を消毒しながら淡々と言った。

「君は今、私のために働...

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